キャンバー実証実験
現在 製作中の工事で27,600mmの超ロングスパンの
大梁があって今日はその梁にキャンバーを設ける話
南工場では早速 社長とマーちゃんが架台を並べて段取り中
巻尺・トランシット・水糸・SPL・HTB・シャーレンチ他
サイズはH-588×300×12×20 スパンは27.6mですが
実際の梁の長さは3本繋ぎで24.3m 現場で地組です
先ずはジョイント部にHTBをセットして形状を保持します
梁芯に見えるのは水糸 キャンバーを見るには必須・・?
本日の検証は施工会社から要請があり3本繋ぎの大梁に
地組段階で80mmのキャンバーを付けられるかと・・
橋梁などは桁そのものにムクリを付けますが建築鉄骨では
ボルト孔のガタを利用してジョイント部で折るのが一般的
それにしても80mmとはちょっと大きくない?そもそも
孔のガタだけで80mmも折ることができるのかしら・・
ということで梁下2か所にライナーを挿入し計測します
この画で見ても中央付近が高くなってるの分かるよね!
両端部とも中央に比べて80mm下がっていることを確認
フォークで先端つまんでライナー調整 はさまれ注意!
形状が決まったらその状態を保持しながらHTBの本締め
実はマーちゃん(高橋課長)前身は鳶さん・・本領発揮
今日なんか床があるのに現場さながらのアクロバット
梁にまたがりながら下FLGをかちあげで・・やる~!
もう1ケ所の継手はタムタムがやらされてます 何しろ
シャーレンチ扱うなんか初めて・・社長も冷やかし
さぁ いよいよ80mmキャンバーがいくつ戻るのか・・
実モデルに近づけるため部材端部ギリギリに置きます
スパン24mの自由端で自重のみ撓みを計測しました
<考察結果>
1.製品を加工せずに孔の自由度だけで80mmの
キャンバーを取ることは可能であった
2.キャンバーを維持したままHTBの本締めしても
形状に変化は生じなかった
3.単純梁支点で自重のみの撓みを計測したところ
28mmダウンし 52mmのキャンバーが残った
実際は仕口が剛接合となるほか大梁自重以外に小梁の
荷重を背負ったりするので正確には再現できません
本日の検証結果を報告し方針を決定していただきます
さぁ実はバラシが大変!本締め後のHTBはインパクトでは
緩まないんだ・・ スパナに単管パイプ通しておりゃ~!
なかなか楽しい実証実験でした 3名さんお疲れ様でした