ピン構造
2020年11月5日
こんにちは!
昨日かなりの量のターンバックル・ブレースが入荷しました
丸鋼のブレース自体はそう珍しくありませんが これだけの量を
どのように使うのでしょうか・・・
その答えは 工場で製作中の店舗建築の構造にありました
私にとってはかなり懐かしい「ピン構造」です
少し専門的になりますが 建築の構造はラーメン構造・ピン構造
壁構造に大別されます(ピン構造はブレース構造ともいいます)
ラーメンとは食べる拉麺とは全く関係なく ドイツ語で額縁という
意味のRahmenが語源です
柱と梁の接合部を一体化させた いわゆる剛接合構造のことをいい
多くのビル建築がこのラーメン構造を採用しています
一方 ピン構造は柱と梁の接合が繋がってはいますが一体とはなって
いない状態の構造をいいます
鉄骨仕口でいえば フランジ・ウェブとも繋がっているのが剛接合で
ウェブしか繋がっていないのがピン接合です
ピン接合は柱と梁の角変形を固定できませんのでブレースを設けて
水平方向の変形を防ぎます
製作する側からいうとピン接合の柱はフランジ仕口部分がないので
大変作りやすい柱といえます
実際の柱部材はこんな感じで シャフト(幹)しかないように見えますね
梁もフランジ孔がなくウェブとブレースの取り合いのみです
実際の建物はもっと複雑なディテールになりますが基本的な構造は
柱と梁と水平ブレース・軸ブレースで構成されます
実際の工事の部材をCAD上に配置して3次元として観たものです
11月半ばより現場の建方が始まります
構造は単純ですが部材数が多いのでマーク間違いや発送間違い
に気を付けなければいけません
数が多いのでブレースの種分けにも細心の注意が必要ですね!