有限会社大野鉄工所

大野日記

めっきの湯

2020年10月27日 

こんにちは!

先週のめっきの話の続きです

鉄(鋼・はがね)の長所はたくさんありますが 大きな欠点の

一つが腐食に弱いということです 

分かりやすく言えば「錆び」やすいということですね

コンクリートで覆ってしまう場合や S造(鉄骨造)として屋内

で使用する場合は腐食への心配はありませんが 風雨に晒される

環境では錆びは大敵です

そこで重宝されているのが ”溶融亜鉛メッキ” です

この画はなかなか分かりやすいので もう一度使わせていただきます

このグツグツと煮え立つめっき槽の中に鉄骨部材をザブンと浸けて

亜鉛メッキ金属を溶着させます  さてここで問題です

この穴は何でしょう・・・

縦に2個 明いている穴は部材接合のためのボルト孔ですよ

それとは別に板の四隅に明いている穴です

こちらにも明いています

ヒントは最初の画像のめっき槽に浸けている姿勢にあります

さきほどザブンと入ると言いましたが子供の行水のようには

いきません お湯が熱いので足元からそーっとゆっくり入る

出る時もそーっと斜めに出ます 出る時にどうなりますか?

そう! 出る時に凹んだ部分に余分なめっきが残りますよね

それを抜くための穴なのです それではこの穴は何でしょう?

めっき槽は450℃の高温です 密閉された箱型の柱では中の空気が

熱で膨張して破裂してしまいます ですから頭とお尻に穴をあけて

内側も全身めっきに包まれて浴槽から出てくるんですね

そのようなイメージもう一度最初の画像を見てください

よほど温まったのか上部からは湯気が立ち登ってます

今夜は温泉の素でも入れてゆっくり浸かりましょうか・・・

 

 

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