有限会社大野鉄工所

大野日記

逃げられない・・

2021年3月23日 

こんにちは!

先週金曜日から昨日まで4日間お休みを

いただいて宮城県に出掛けていました

全くプライベイトな用事だったのですが

とても印象的な出来事がありましたので

今日の日記に書かせていただきます

皆さんこの建物 見たことありますか?

宮城県南三陸町の防災対策庁舎です

今回の宮城行きは家族の行事だったの

ですが 震災10年の被災地の現状を感じ

たいと思い 南三陸町を訪れました

南三陸町は石巻市の少し北の小さな町

ですが 津波への備えとして木造庁舎の

横に3階建ての防災対策庁舎を設けてい

ました 当時想定していた津波の高さは

6m程度だったようで 何かあってもこの

庁舎に逃げ込めば助かるという安心安全

な庁舎でした

ところが2011年3月11日に襲った津波の

高さは想定を大きく上回るものでした

この時点では まだ道路から少し上がった

くらいですが 更に勢いを増す津波の高さ

に避難者は不安を高めています

そしてあっという間に 防災庁舎の屋上

まで津波が押し寄せました 白いヘル

メットを被った役場の方々が手摺や電

波塔に必死でしがみついています

生存された方は奇跡としか言いようが

ありません 引き波が多くの遺体を沖

へとさらって行きました

そして瓦礫の山・・・

防災対策庁舎は3.11の教訓として再塗装

して保存・展示されています 

▢コラム+Hの構造体は残りましたが

胴縁などは津波の威力に飴のように

曲がってしまっています

役場の方々が流されまいと必死にしが

みついた階段の手摺も津波の流れに沿

って無残に曲がってます 

2011.3.11から今年でちょうど10年

町はまだまだ復興途上ですが 災害対策

庁舎の後ろには10mを超える嵩上げが

施されその場所に今では復興を目指す

商店街が建設されています

私も美味しい海の幸をたっぷりと

いただいてまいりました

そして仙台近郊の宿に帰って今日の

被災地の姿を思い出していたちょうど

その時 緊急地震速報のアラームが一斉

に鳴り響き 同時に大きな揺れに襲われ

ました 大きく左右に揺さぶられる

ような揺れは3.11のフラッシュバック

とともに言い知れない恐怖を感じた

ものでした

どうやら2月13日の地震も3月20日の

地震も3.11と同じメカニズムで発生

しているようです

奇しくも遭遇した宮城の地震に妙な

巡りあわせを感じた東北の旅でした

そして 命を落とされた方の逃げられ

なかった無念への思いが・・・

 

 

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